-語り部- 第一話Bridget さん作





Sword Art Online If
-語り部- 第一話

「お?兄ちゃん、見ない顔だな?」
「どうだい?一杯奢ってくれたら、面白い話をしてあげるが?」
「そうか!奢ってくれるか!」
「おーいマスター!アレを一杯追加なー!」
「ん?早く話せって?まぁまぁ落ち着きなぁ
俺は逃げないし夜はこれからだぜ?」
―はいよ、お待ち
ドン
「来た来た………プハァ!うめぇ!」
「さて…何の話にするかなぁ…よし…」













――あれは…
いつだったかユニークスキル使いがいる
そう噂が立った時だったな
しかし何層だったか忘れたが
ボス攻略時にそのユニークスキル使いを
見つけて連れてきた奴がいてな
そいつがまぁ、おどおどした奴でさぁ
攻略組の面々が色々聞きだそうとするが
ろくな返事も出来ずにおどおどしていて
何も言えずにボス攻略へ出て行く事になったんだ
そしてついにボスの部屋直前になって
そいつが大きな声で叫んだ
「すいません!」ってな
それぞれが自分の装備やバックパックの確認している所で
声は全員が聞こえただろう
「帰ってもいいですか?」
次に出た言葉はこれだ、しかも小さな声でな
誰かがこう返したんだ
「何故だ?ユニークスキルを
ボス討伐に役立てようとは思わないのか?」
「あのぅ、何か勘違いされてませんか?
ボクが持つスキルは…」
そういって彼はバックパックに手を入れた
誰もが期待に胸を膨らませていたらしい
出てきた物は…シルクハット
そして彼はそのシルクハットを使って…













「おっと、悪いがもう一杯追加でもいいかね?」
「おー!サンキュウサンキュウ!
マスター!もう一杯!」



















――さて続きだ
彼はそのシルクハットを使って
そこで手品を始めたんだ
そして一通りショーを見せるとこういった
「ボクは『面白い』と言う意味でのユニークなスキルはもってますが
『唯一』の意味のスキルはもってませんよ…」
「何だって!?」
突如張り詰めた空気がざわめきによって塗り替えられた
リーダー格らしき男も収集がつかなくなって
その日のボス攻略は延期されたって話だ














「さて…2杯も奢ってくれてありがとな」
「どうだい?奢ったかいがあったろう?」
「そーかそーか、何?次を話せ?残念だが今日はお開きだ」
「それにいっぺんに全部出すのも、楽しみが減ってしまうだろう?」
「俺はこのあたりじゃ、語り部トマって有名なはずだから
また話が聞きたくなったら来てくれよ!」
「それじゃあな!」


-語り部- 第一話  完













-あとがき-
完全なホラ話ですw
語り部トマさんは…今後、自分の物語の語り部として
働いてもらいますよw
実際にSAOの中でも物語を語る・聞く事も
娯楽としてあったんじゃないですかね?