-約束の一品-Bridget さん作





Sword Art Online If
-約束の一品-

「どうしても…聞いてはくれないか?」
「あぁ…たとえクリアが目に見えていたとしても…だ」

私はオレンジネームの男と話をしていた
私と言ってるが、私も男だぞ?勘違いするなよ?
本来もっと上層にいる私だが、友達からの頼みでは断れない
普段は足も踏み入れないような階層で、彼を発見した

「そうか…悲しいが…実力行使と行くしかないのか…」
「どちらの方が…上かな!?」
そういって彼は、背負った大剣に手を当てて接近してくる
私は…
「っふ!」
軽く息を吐いて、右手を振るう
ッシュ!
<シングル・ショット>
彼の目の前に青白い光が…エフェクトが発生し、HPを削る
「な!何をした!?」
私は無言で左右の手を振るう、何度も何度も振るう
私が一振りする度に、彼は微々たる物だがダメージを負う
本当に微々たる物なのだ…
20回程当たっているが1割も減らせていないだろう…

「まだ…続けますか?手加減しているのですが…」
「な…何を言ってる…たいした威力が無いじゃないか…」
「そうですか…では…」
そういって私はシステムアシストに体を預けて
右手と左手を、体の前で交差させるよう振る
<スクェア・クロス>
男の体に十字のエフェクトが刻まれる
1回、2回、3回、4回
「これでも…たいした威力が無いと言いますか?」
先程まではまだ9割以上残っていた彼のHPが、7割前後まで減っている
「う………」
「どうしたんですか?」
「なんだよ!そのスキルは!?」
「…そうか、あなたは見たことが無いのですね?」
「見たこと何かあるか!?そんなデタラメなスキル!」
「覚えていますか?先日神が発表した…新たなユニークスキルの開放を…」
「ま…まさか…」
「そのまさかです、そのユニークスキルを持つ人間ですよ」
「………さらばだ!」
逃げられた…
のではない、友人からは「捕まえて」ではなく
「懲らしめて」くれと言われている

私の持つスキルは<鋼糸使い>
殺傷能力は低めであるが、間合いが広く
対人では精神的に有利に立てる事が多いスキルである

十分役目を果たしたと思い、私は友人の待つ店へと向かう
―人々が楽しみに待つ友人の料理
―彼は、その料理の素材の供給の阻害をしたのだ
友人が作る料理、NPCの販売する料理とは比べ物にならない味
それが今回の報酬である

-約束の一品-  完











-あとがき-
・<鋼糸使い>
<鞭>の上位にあるスキルとしてデザインしました
使用している武器は<鞭>に属する極細ワイヤーです
<鞭>として使用する極細ワイヤーは柄+ワイヤーですが
<鋼糸使い>は指輪と一体型の極細ワイヤーを4本づつ(親指以外)両手に装備し
一本一本を武器として振るう(オーダーウェポンでしょうね
<鞭>として創られた製品でも同じように<鋼糸使い>のスキルを使用できる(…はずw

スキルに気がついた後、生産者の友達に「極細ワイヤーの武器があるか?」
と質問をしたところ<鞭>にそんな武器があることを知り
両手で(二刀流)持った所ソードアートの発動が可能である事を見つけ
テストとして指輪+ワイヤー型の武器を2個発注
片手に2個を装備したところ、それぞれを武器として扱え
ソードアートも発動できる事を知る>4個+4個の装備に至る

<鞭>と似たような原理での攻撃だが
手に何かを持っていることを相手に悟られにくく
武器の存在を隠して攻撃をする
何に攻撃されているのか気がつかない相手は、恐怖におののき
その後の駆け引きが有利になる(精神的に有利になれる

キリトなら腕の振るい方などから防御は可能でしょうねw

さて…残り二つ…
がんばらせてもらいます(´・ω・`)